神田中央通りいけむら歯科では虫歯予防にフッ素を使いません
フッ素は当院では使いません。
なぜでしょうか?
大体世の中の歯医者さんは、検診に行ってゴトゴトと歯の表面を磨かれて最後に仕上げでフッ素塗布です。
当院はゴトゴトと歯の表面を磨くことはしません。歯を痛めますからね。
でも、以前は歯を痛めないメンテナンスの最後にフッ素塗布を行っていました。
神田中央通りいけむら歯科でフッ素塗布をやめたきっかけ
なぜやめたのか。それはある1つの新聞がきっかけでした。
「フッ化ナトリウムは体内でフッ化水素に」という見出し。
フッ化水素は毒です。
例えば歯科医師国家試験でフッ化物塗布に関する問題で、これを選んだら他の問題がすべて正解であったとしても落第になるという、それくらい有名な毒です。
数年前に、歯科の材料屋さんが無害とされるフッ化物と間違えてフッ化水素を納品してしまい、歯科医院側がそれに気づかないまま歯面塗布してしまいお子さんが亡くなってしまったいうニュースを見ました。
なんという不幸な事件。
親の嘆きはいかばかりでしょう。
通常、歯に塗るフッ素は「フッ化ナトリウム」という無害であるとされるフッ素化合物です。
当院で利用していたのもフッ化ナトリウムでした。
しかし、この記事は飲み込んだ先の胃酸でフッ化水素に変化するという主旨の記事でした。
そんな危険な毒物に代わる可能性があるなんて!?と即座にフッ素を捨てました。
実は前々から栄養療法の医科の先生から、フッ素は評判が悪かったので心に引っかかってはいたのです。
私は『フッ素は体内でナニかするみたい…?でもスウェーデン式の予防歯科はフッ素必須と言われているからなあ』
と使用していました。
しかしこんな記事が出てしまったので、すっぱりと院内使用をやめました。
院内で販売していたフッ素入りデンタルケアグッツもすべて処分しました。
その後日本口腔衛生学会がこのようにおっしゃっていますが
https://www.kokuhoken.or.jp/jsdh/statement/file/statement_20190818_04.pdf
別にフッ素に頼らなくても虫歯予防できるし、「あやしい」と言われているものをわざわざ使用しなくても良いかなと、フッ素は排除したままです。
私がフッ素を捨てるきっかけになった日本歯科新聞の記事も、後日訂正記事が掲載されたようです。
しかし、病気を減らすような本当に世の中のためになる論文って、既得権益の圧力で取り下げられることってよくあるんですよ。
しばしば見ます。
またはそれを研究していた方が交通事故で亡くなったり研究室やご自宅が火災にあったりとかね。湖で浮いていたりとか。外国だとよくある話みたいですよ。
なので記事が取り下げられたとしても
「なあんだ!フッ素ってやっぱり安全なんだあ!やっぱり使おう!」とは私はなりません。
司法の場では「疑わしきは罰せず」なんて言葉があるようですが、
医療の現場ではわざわざ疑わしいものを使用しなくても良いですよね。
医療の歴史で、後で「これはアカンかったわ」って、廃れた治療法だの使用されなくなった薬だのはたくさんあります。
そういうのって、だいたい後になってからトラブルが浮き彫りになりますからね。
効果がないどころか害悪だった、って。
たとえフッ化ナトリウムに害がなかったとしても、別に使わなくてもむし歯予防はできます。
そもそもフッ素はなぜ歯科では虫歯予防になっていったのでしょうか。
日本の歯科はフッ素を使うことが予防みたいになっています。
虫歯予防のために定期的に塗布してくれる歯科医院が予防歯科と勘違いしている方も多いようですが、それやっている歯科医院、客寄せですよ。
保険点数稼ぎです。
子供は医療証があるので親御さんは現金を窓口で払わなくても良いし、フッ素塗布したら子供の歯のために良さそうだと思うし、歯科医院側は来院してもらい、フッ素をちょこっと塗るだけで初診料やら歯科疾患管理やら点数が取れるので経営の足しになります。
ついでに小さな虫歯でもあって、少し削ってプラスティックを詰めるという治療が一緒にできたらより嬉しいですね。
乳歯は後で抜けるので罪悪感なしで削れます。
子どもにプラスティックを詰める治療は大人よりも保険点数が多少高いらしく
「ガキさいこー!」っておっしゃってる先生いましたよ。ここだけの話ですが。
それはさておき、
フッ素塗布が虫歯に効果があるという論文は実はあまりなくて。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jdh1952/23/3/23_3_244/_pdf
昭和48年か。当時はまだまだ虫歯が多かったんでしょうね。
この話は、低濃度のフッ素洗口液で毎日学校でうがいをさせたら虫歯の進行・抑制に役に立ったよと。
塗ってないね。フッ素。
でね。
フッ素ダメダメっていう先生が言うには、「フッ素は神経毒」だっていうんですよ。
調べたらなんか気持ち悪い記事もまあまあ出てきます。
そこで、池村は考えたんです。
上記の昭和48年の日本口腔衛生学会の論文の結果と、「フッ素は神経毒」って言葉。
虫歯菌は単細胞生物じゃないですか。
我々は多細胞生物。
単細胞生物である細菌は毎日低濃度のフッ化物洗口により、フッ素の毒を受けて数を減らしていった結果、虫歯発生率が下がった。
つまり、虫歯菌を毒で殺してるんじゃない?
多細胞生物の我々は「直ちに影響はない」ってやつなんじゃないのかと。
この記事の最後にもそのようなことが書いてありますね。毒で細菌殺してんじゃね?って。
同じ意見だ!
医療は「疑わしきは使用せず」ですよ。
当院ではエリスリトールパウダーを使用したエアフローで虫歯菌も歯周病菌も、歯を傷つけずに物理的に洗い流しているので、わざわざ毒で殺さなくてもいいんじゃない?
しかも虫歯の進行・抑制効果は毎日ゆすぐことで得られるなら、たまに歯科医院で高濃度塗っても虫歯予防効果、どうでしょうね。
と、こういう結論に着地したわけです。
神田中央通りいけむら歯科の虫歯予防
その後は、今のところ無害であるとされているポリリン酸の歯磨剤やデンタルリンスに切り替えました。
ポリリン酸は、天然歯だけでなく、人工物(かぶせや詰め物の素材。プラスチックや銀、セラミック)もコーティングしてくれて細菌の付着を防いでくれます。
直ちに影響がなかったとしても懸念があるものを無理に使い続けるのは好ましくありません。
現段階ではフッ化物塗布による体調不良や障害等は因果関係が証明できません。
しかし、可能性があるものを生活から排除していくのは必要なことです。
当院でフッ素を使用しなくなってから数年経ちますがメンテナンスの効果、虫歯予防効果に特別変化は感じません。
削らずに維持・管理していた虫歯が、ぶわーっと進行し始めたという例もありません。
つまり、なくてもOK。
世の中には当たり前のように信じられていることが多くあり.それが常識となっていることが多いですが、ある日、立ち止まって落ち着いて考えてみたら必要ないこと、むしろ変なこと、害悪な事もあるのではないでしょうか。
当院は変化を恐れません。
常に新しい情報に目を向けて改善した方が良いと判断したら、すぐに改善していきます。
大きな組織とは違い、動きが早いのが零細企業の利点ですよね。
今後も新しい情報が入ったら大きく変わる可能性も大いにあります。
もっと良い方法があれば変わっていく可能性も大いにあります。
進化せずにはいられないですよね。
それではまた次の更新をお待ちください。
削らない歯科医の池村でした。