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「セラミックインプラント」という新しい世界

いけむら歯科 インプラント

以前からうわさに聞いていたセラミックインプラントのセミナーをやっと先日受講できました。

また面白いものが出てきましたね。

インプラントの歴史

インプラント いけむら歯科

1965年にスウェーデンのブローネマルク博士という方が最初に行ったそうですよ。

チタンという金属が、生体親和性が良いということで今でも主に使用されています。

インプラント初期には今のようなネジのような形ではなくブレード型というアイススケートの刃みたいなものを顎の骨に入れてみたり、サファイアを棒状にして顎の骨に入れてみたり色々やっていたようです。

今はネジのチタンを顎の骨に入れることでだいたい成功(下の顎では98%、上の顎では96%)します。

歯の代わりにかむことができるので多くの方に喜ばれています。

メタルフリーへのシフト

インプラント 説明

ただ…チタンも金属。入れた当時は良いものの、時間が経った際にチタンが溶出してきて健康被害があるとか、この先金属アレルギー発症しないか心配だとか…インプラント体それ自体にもメタルフリーの要望があるみたい。

前歯のインプラントだと歯肉退縮した時に金属色が見えるから不利だとか。

ハイフ(美容医療で有名な機械)でインプラントしている部位は断られたり出力を抑えたりしないといけないってこともあるらしい。

お医者さんに言われちゃうんですって。チタンは熱伝導率が高いからって。

あと、どうしても金属は時間が経つと小さな傷がついてしまうのでその傷に細菌がたまってしまって不衛生になってしまうって。

介護の現場でインプラントはめちゃくちゃ評判悪いんですよ。

10年前くらいかなー?

訪問診療をされる先生のセミナーで、

「インプラントやる先生はさー!患者さんに自分自身で口腔ケアをできるように教えておいてくれないとさ。

教えないで定期的に歯科医院に通わせて都度きれいにしてた人が歯科医院に行けなくなった場合の悲惨さを知らないよね!すごい迷惑なんだけど!」

とおっしゃっているのを聞いたことがあります。

ゆえに、池村は患者さんのセルフケアのご案内はかなりやります。

ウザ過ぎて来なくなる患者さんもいるほど(笑)

でも、セルフケアが出来てないとどんな立派な治療も砂上の楼閣ですからね。

池村の意見としてはせっかくインプラントをしたのに介護される側に回ってしまうのが問題だなと思ってはいるんですけどね。

もっと自立というか…せっかくインプラントを入れたのだから、もっと生活の質を上げて介護されずに最後まで自分の口で食事をして生活をしてほしいですね。

インプラントってその力があるので。

歯がないと、プリンだとかゼリーだとか…糖質過多でタンパク質不足の食生活に陥りやすいじゃないですか。

せっかくなんでも咬めるようになったのだから、肉・魚・卵・豆など身体を作る材料であるタンパク質をガシガシ食べて頂きたいですよね。

糖質過多、低タンパク質の食生活が色々な疾患を起こしますよ。

「インプラントが入ってなんでも食べられるようになりました~!」と患者さんが喜んだのなら、そこですかさずお食事の指導であるとか、生活環境の話をしていくのが歯科医院の仕事ですよ。

歯を「納品」して終わりじゃない。

患者さんは楽しく健康的に生きていくためにインプラント治療を受けたわけですからね。

ちなみにインプラントかブリッジか、みたいなインプラント治療受ける前の段階の話ですが、ブリッジなんて入れたら患者さん歯ブラシ難しくなるんですよ。

スーパーフロスという特殊清掃器具を使用しないといけません。

そんな面倒なこと、あなたは毎日します?

たぶんしない。十中八九しませんよ。

でもスーパーフロス使わないとそのブリッジ悪くなりますよ。

ブリッジを入れることであなたが毎日の口腔ケアをしにくい状態をわざわざ歯医者さんが作ってしまったということですよ。

これも「納品」して終了と思ってるから起きてしまう事案ですよね。

患者さんに対してインプラントを入れて(「納品」)終わりではなくて、その後の生活を良くするために歯ブラシや補助器具の使用方法、歯やセットされた人工物の取り扱い方法、お食事の内容をちゃんと責任持って伝えてあげると、介護されてる方々の数が減っていくんじゃないかなと思っています。

あ、インプラントも銀もプラスティックも、全部の人工物の取り扱い方法ですが、

普通の歯磨き粉は使わないで下さいね。

なぜなら研磨剤は金属やプラスティックなどの表面をガリガリにひっかいて痛めてしまうから。

「代わりにこのジェルタイプの歯磨き粉を使いませんか?

ご自分の歯だけでなく金属もプラスティックもコーティングしてくれるから細菌がたまりにくくなりますよ。」

そこまで世の中の歯医者さんが言っておいてくれたら金属のダメージがだいぶ変わると思うんですけどね。池村の私見ですけど。

で、やっとセラミックインプラントの話になるんですが、インプラント自体もメタルフリーが良いのではないかと言うことで、チタンの代わりになるセラミックインプラントが生まれたと言う背景があるそうです。

セラミックの種類は歯の白いかぶせ物でも割と一般的になっているジルコニアですね。

チタンは骨とくっつく(オッセオインテグレーション)のは有名なんですが、ジルコニアはどうやって顎の骨とくっつくんだろう?

それが不思議でセラミックインプラントのセミナーを受けたいとずっと思ってたんですよね。

講座受けたらなんと本もいただいてしまいました!

修了証書も頂きました!

本の中にセラミックインプラント(ジルコニアインプラント)と骨が結合(密着)って載ってますね。(本の写真掲載許可頂いています)

講師の先生はセラミックインプラント専門でインプラントやってるんですって。

その先生いわく、特別に異常もないと言うことなので、私自身も臨床に応用してもよさそうです。

セラミックインプラントの利点

セラミックインプラント(ジルコニアインプラント)であれば

  • 金属が長期的に溶出することもなく金属アレルギーのリスクを下げることができる
  • チタンインプラントは、MRIを撮影するときにハレーションが気になるとお医者さんに言われてしまうケースが多いようですが、セラミックインプラントであればハレーションが発生しないので問題なし。

でもチタンのインプラントであったとしてもMRIにあまり関係はないと思いますよ。

下顎のインプラントなら頭から遠いですし、上顎に入れたとしても脳からは距離が遠いです。ザイゴマという頬骨(頬の骨)にインプラントを入れるテクニックだと多少影響が出ることもあるようです。

ザイゴマインプラントは失明した症例があるとか失明のリスクがあるとか、色々聞きますね。

是非はどうであれ、私には怖くてできないオペですよ。

ザイゴマもオールオン4も、全部インプラントに置き換えるために邪魔な自分の歯は抜歯します。

残っている自分の歯が2~3本しかなくて「これ残しておいてもどうしようもないよね」って感じだったら計画的に戦略的に抜歯して咬合再構築もありだと思いますが、2~3本だけ歯がなくて困っている程度であれば、ザイゴマ・オールオン4のためにご自分の歯をすべて抜歯はやりすぎな治療と言えるかもしれません。

むしろ日本人の場合は歯に詰めたり被せたりしている金銀パラジウム合金のほうがハレーション起こしていると思いますよ。

  • 白くて綺麗。

残念ながら歯肉が下がってしまった場合も、金属色が出ず白いので違和感は少ないですね。

  • 金属を使わないので腐食もしづらい。

金属は細菌付着しやすいですからね。セラミックインプラントのほうが歯肉の炎症が起きにくいのだと講師の先生はおっしゃっていました。

  • ハイフ(美容医療で有名な機械)や美顔器も安心。

ハイフ、聞いたことあります?美容医療の機械です。

顔を若返らせる?機械みたいです。

しかし、チタンインプラントだとやってもらえない、または出力を下げられてしまうこともあるという。

金属は熱伝導率が高いから危険かもしれないって。

将来「よし!美しくなろう!」「若返ろう!」って思ったときにせっかく入れたインプラントが邪魔になったら悲しいですよね。

美顔器でもなにがしかの周波?がインプラントに響いて嫌な方もいらっしゃるらしいのです。

私は前歯に普通のインプラント入ってますが美顔器は気にしたことないですけどね。

6,電磁波の影響を受けない。

インプラントではないけど、歯に保険の金属入れて、それがラジオになった話がありましたね。セラミックは電磁波関係ないです。

今回の記事のまとめ

神田中央通りいけむら歯科 

セラミックインプラントは日本でも主流になっていく可能性がありますね。

実は世界ではもう結構流行ってるんですって。

IAOCI(国際セラミックインプラント学会)というアメリカの学会もあるし、ヨーロッパにもそのような大きな学会があるようです。

池村も金属アレルギーの話や、ハイフが使えない・美容医療で困っちゃうとかそういう感じであればセラミックインプラント(ジルコニアインプラント)を導入するのもやぶさかではありません。

今まではチタンインプラントしかなかったのでこれを利用していましたが、いろいろ機能が高そうでバイオフィルム(細菌)も付着しづらいジルコニアのブランドがあるのであればシフトしていく可能性が高いです。

今日はセラミックインプラント(ジルコニアインプラント)の話を聞いてきたので早速読んでらっしゃるあなたにシェアできたらなと思ってブログを書きました。

また次の更新をお待ち下さい。

削らない歯科医の池村でした

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