BLOGブログ

医院や歯にまつわる情報を提供しています

乳歯の歯並びがきれいだったらアウトです

こんにちは。
削らない歯科医の池村です。

一見、何の問題もなさそうな乳歯の歯並び。
この子は今、5歳7か月です。
まだ永久歯は生えてきていません。
しかし、この段階で、この子は歯並びが将来ガチャガチャになることが予想されます。

解説していきますね。
あ、あと、
『うちの子大丈夫かな?』と心配になった方は、オンライン初診カウンセリングでご相談下さい。
ラインの簡単相談もありますよ。

生え変わり前にわかる歯並びが悪くなる兆候

子供の成長は、親の何よりの楽しみですよね。
昨日できなかった事が今日できるようになるのを目の当りにすると感慨もひとしおです。
歯の生え変わりも、『大きくなってきたなあ』と感じられる大きな事象ではないでしょうか。

永久歯が生えてくるのはだいたい6歳が目安です。
そして、大人の前歯は、実は思った以上に大きいのです。
前歯の横幅は、乳歯の2倍くらいと思って下さい。

つまり、乳歯の歯並びがキレイということは、永久歯は絶対に収まりきらないのです。
本当は、6歳前の歯並びは、いわゆるすきっ歯でないといけません。

なので、乳歯の歯並びが6歳前なのにスキマもなくきれいなままということは、生え変わる際に必ずガチャガチャになります。

では、もう少し年齢が進むとどうなるかご紹介しますね。

6番(第一大臼歯・六歳臼歯)が生えてくる

小学校に上がる前後に、6番(第一大臼歯・六歳臼歯)が生えてきます。
今までの乳歯列の一番後ろに歯が増えますよ。出てきたら、生えかけの歯をよーく磨いてあげて下さいね。

上下の前歯が生え変わる

これも6歳前後に起き始めます。
まず下の前歯が抜けて、下の前歯が2本生え変わります。
次に上の前歯もど真ん中の歯が2本生え変わります。同時進行で下の前歯がさらに生え変わり始めます。

実例①

だいたい、下の前歯が生え始めた時点で、
『あれ…?うちの子もしかして歯並び悪い…?』と気付き始めます。
が、この時点で、何となく収まりそうに見えなくもないですね。
でも様子を見ていてもダメなものはダメです。

この子の場合は永久歯が生えるスペースがありません。
側切歯という永久歯が生え変わる時に隣の乳犬歯の歯根も吸収を起こし、乳側切歯だけでなく乳犬歯も抜けてしまいました。
本来なら乳犬歯は9歳くらいに抜けてくるものです。

大人の犬歯の生えるスペースは全くないので、大人の犬歯が生えてきたら歯は重なり合ってそれはもうガチャガチャになってしまうことが予想されます。

このように生えてきた大人の歯が少しでもガチャッとしそうな雰囲気があれば、すぐに顎の骨を大きくする治療が必要になります。
なぜなら、顎の骨を大きくするのは期間限定だからです。

こちらの記事を参考にして下さい。

実例②

この子は、一見きれいに並んでいるように見えます。
しかしやはり…

永久歯が生える際に左下乳犬歯も押して、抜けてしまってなくなっています。
左下の永久歯の犬歯が生えてきたら、歯は重なってガチャガチャな歯並びになってしまうでしょう。

↑絶対こうなる。

最近のお子さんは顎の発育が未発達な方が多く、乳歯列に隙間がある子をあまり見ません。

歯が悪くなるリスクの一つに、「歯並びが悪い」というのはかなりのウエイトを占めています。
後で疾患に悩まされるよりも、抜歯を伴う矯正になるよりも、子供のうちからつらくない顎の骨を大きくする治療をしておくと、お子さんのポテンシャルを最大限発揮できるようになりますよ。

それ以外にも、アメリカのデータみたいですが、見た目が良いと年収が12~17%も違うんですって。
アメリカは移民国家なので、見た目は重要視されるのだそうです。
アメリカという巨大な移民国家と単一民族の日本は違うとおっしゃる方もいるとは思いますが、
今の日本の現状、本当に単一民族と言い切れますか?
たくさん流入していますよね?外国人が。
国内の紛争を日本に住んでいる外国人が日本にも持ち込んで、川口で騒ぎを起こしたこともありましたよね?

昭和の時代から、
「日本はアメリカの後を追いかけている」
「今のアメリカの姿が10年後に日本に反映される」
とずっと言われてきていますよね。

そういった目で再度日本を見渡してみたらどうでしょうか。
国民総中流は完全に瓦解し、貧富の差も大きくなっています。
10年ほど前に「貧困女子」なんて良く聞きましたが、もはやそれが平均になっているとも聞きました。
昭和の時代に一般的だった「クレヨンしんちゃん」のご家庭(専業主婦、子供二人、持ち家)はもはや今の時代は勝ち組なんですって。

別にアメリカが天国なわけではないのに、似せて行ったら大変な時代になってしまいました。
あなたのお子さんは、さらに激しく差がつく世の中で生きていくわけです。
歯並びが悪い=見た目が悪いと場合によってはこのアメリカのデータのように歯並びを治した子よりも17%も年収が下がるとしたらどうでしょうか?

以下はわたしが歯科医師になり患者さんを治療するようになってから、歯並びに関して何度も遭遇した事例です。
日本では歯並びをあまり指摘されないのですが、北米に留学して、周囲の方に頻繁に歯並びが悪いことを指摘されることにより恥ずかしくなり、北米で歯列矯正を始められる方が多かったのです。
なんでも、「きみの家って成金なの?」と聞かれるんだそうです。
そんなこと聞かれたら、「え!?」ってなりますよね?
向こうの理論だと、
留学するほど豊かなご家庭
→でも歯並びが悪い
→幼少時に矯正治療を親にしてもらえなかった
→幼少時はお金がなかった
→最近留学費用を工面できるお金持ちになった
→つまり成金
ということらしいです。
こんなのしょっちゅう面と向かって聞かれたら、それは恥ずかしくなってしまいましよね。

そういった方の歯並びの特徴は、犬歯とその後ろの歯(4番)の間に変なスペースが残されているのです。
変なスペースが残っている方に、北米に留学経験があり、歯列不正を指摘され続けて向こうで矯正治療を受けたかを聞くと、ほぼ100%そうだと言いました。
本音を言うと、日本の先生の方が繊細な治療をします。お金を向こうで使わないで日本の先生に支払ってもらった方が日本経済のためになるのにといつも思っていました。
でも、日本では差し迫って矯正治療を受けようという気にならない。

どうにかならないのかと思っていました。

そうこうしているうちに日本経済が悲しいほど失速していったので、北米に留学するほど余裕のあるご家庭が減っていったという流れもあるようです。

でも、良し悪しはここでは言及しませんが、今は日本にもかつてないほど外国人が流入しています。
外資の会社に就職する日本人もとても増えていますね。
アメリカの後を追いかけ続けた日本の社会が、見た目をアメリカのように重視するようにならないと誰が言いきれるでしょうか?

勉強やスポーツなどの習い事にお金をかけるのも良いでしょう。
きっとその子のためになります。
でも、歯並びは本当に一生ものです。
小児の育成矯正ならば、身体機能も免疫機能も、その子のポテンシャルを最大限に発揮できる体にしつつ、ついでに歯並びも良くなるのです。

お子さんのために使うお金の優先順位としては最優先だと思っています。

小児の育成矯正は、小学校就学前後が最適ですが、歯並びが悪くなる兆候は3歳ぐらいから現れますし、対策も取れます。

お子さんのためにできることはすべてしてあげたいなと思う親御さんはぜひ一度ご相談下さいね。

ラインでご相談の方の例では、

歯並びを見たいので唇をよけて写真を下さいねとお伝えしたら、大きいスプーンで唇をよけてくれました(笑)

3歳のお子さんですが、これは反対咬合という、なかなか厄介な咬み合わせです。
今から対策を取らないといけないケース。
ので、早速来院して頂き、治療を開始しました。
放置すると将来顎の骨を切る大変なオペが必要になることもありますし、オペというのは100%ではない場合もあります。
わたしが研修医の時に、骨を切るオペで臨まない結果になってしまい、何十年もお困りで、担当医も困り果てているケースを見学させていただいたこともあります。

今のうちから対策を取れたら、危険なオペをする必要がなくなるかもしれませんね。

ブログ一覧に戻る

CONTACTご予約・ご相談

栄養療法、歯を削らないスペシャリストの院長池村があなたの歯を丁寧に守ります。
まずはお気軽にご相談ください。

keyboard_arrow_up