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え?前歯が取れた?抜けた?すぐ取れる・抜ける理由を歯医者が当ててみましょう!

神田中央通りいけむら歯科 診療

こんにちは。
神田中央通りいけむら歯科の池村です。

あなたも差し歯や仮歯などの前歯が何度も取れる・抜ける…という経験をしたことありませんか?

当院にも「前歯が抜けちゃったんですけど…」って当院は初めてだけど応急処置を求めて駆け込んでくる方いらっしゃるんですよ。

当院に通っていらっしゃる患者さんは対策取っているので前歯が繰り返し取れるようなことは基本的にはないですね。

対策を取ってくれない方は次第に来院されなくなります。毎回色々言われるのが嫌なんでしょうね。

よそに行ったところでダメなものはダメなんですけどね。

前歯がすぐ取れる・抜ける理由

前歯

で、前歯がすぐ取れる・抜ける理由ですが、先に結論を言ってしまうと、奥歯がないからです。

「え?奥歯がなんで関係するの?」と思いますか?

めちゃくちゃ関係あります。

だって歯は28本(親知らず含めず)でワンセットの存在。

イメージ映像でお伝えすると、28人でおみこしのような「重いもの」を担いでいるようなものなのです。

「重いもの」とは噛みしめるあごのパワーですね。

体重と同じくらいの力がかかるとか、体重の何倍もの力がかかるとか色々言われています。

この動画では体重の5倍とか言っちゃってますが、情報源探せなくなってしまったので、とりあえず一般的に言われている体重くらいでご理解下さい。(5:49あたりからご覧ください)

で、奥歯がないと前歯にその体重分くらいの力がかかります。

無理です。支えきれません。

差し歯や被せ物、ちょっと詰めたプラスティックまでパラパラと取れるのは、過重負担です。

差し歯の構造

差し歯の構造

「取れたのは人工物だから、また着け直してもらえば大丈夫!」って思っていませんか?

でも、甘いです。

・差し歯が取れた場合

差し歯って、歯科医院の中ではあまり使わない言葉なんですが、患者さんは良く使いますよね。

で、いわゆる「差し歯」ですが、上記の画像のような構造です。

土台と被せ物の2ブロック。

虫歯が行き過ぎて、歯肉の上の部分はなくなってしまった歯。その歯根に「コア」という土台を差して、その上に被せ物を乗せています。

歯根と土台、土台と被せ物とそれぞれくっつけています。

  1. 土台が歯根から取れる場合(土台と被せ物はくっついている)
  1. の参考写真です。
土台が歯根から取れる場合

駆け込んで来る方はこんな感じ。

お粥状のものは細菌です。

歯根が虫歯で溶けてしまって…。

メタルコア

↑青い部分が溶けてなくなってしまっている

土台が歯根から取れる場合

青は歯根の残り、緑はコアが刺さっていた穴です。

歯根の形と土台の形がもう絶対に合わないので

「歯が取れたから着けてくださいな」と言われても難しいです。

これはもう抜歯でしょうね。

エクストルージョンやクラウンレングスオペという治療を施したら抜歯されないかもしれません。歯根の長さによります。

  1. 被せ物が取れる(歯根と土台はくっついている)
差し歯の構造

これは、再度被せることは可能です。でも奥歯がないとまた外れます。

奥歯がない人は前歯がもげます

神田中央通りいけむら歯科 診断

奥歯がないと前歯に咬む力がもろにかかって、詰め物被せ物は取れます。

もげます!

つまり、前歯がちょこちょこ取れているあなたは奥歯を作れば良いのです。

ただし!

一般的な奥歯の作り方=入れ歯(義歯)だと、構造上、咬んでも歯肉が柔らかいので沈みこみます。

つまり、しっかりした奥歯のかみ合わせを確保するには至らないということです。

特に咬む力が強い男性の場合は、入れ歯だとぎゅうぎゅう咬んで入れ歯が歯肉を圧迫してとても痛いです。

するとどうなるか?

結局、がっちり咬まないように入れ歯のかみ合わせを甘くします。

結果として、結局、前歯に負担がかかります。

また、どうしても入れ歯よりも自分の歯で咬みたがるので、やはり前歯で食事をしようとして前歯に負担がかかります。

これが前歯が抜けてしまう主な流れなんですね。

前歯が抜ける負のスパイラル

要約すると

奥歯がなくなってしまう。

前歯に負担がかかって前歯がしょっちゅう取れる。

かみ合わせを確保したくて入れ歯をいれたとしても…

入れ歯は咬んだら歯肉に沈み込む、入れ歯が乗っている歯肉が痛い、自分の歯(前歯)で咬みたい!

前歯に負荷、そして取れる

このような前歯が抜けるスパイラルに陥ってしまうのです。

詰め物被せ物をしていない自分の歯であっても、歯がバキッと欠けたり、すり減ってやたら短い歯になったり、前歯がぐらぐらになったり、出っ歯になったりします。

奥歯がなくなって、前歯がおかしくなってしまった場合、奥歯にインプラントを入れてかみ合わせを確保しないと残っている歯は咬む力でどんどんダメになっていきます。

ダメになっていく歯は、加速度的に増えていきます。

歯は、1本1本使命があってそこに生えているんです。

処置される歯を最小限に抑え、お口の中の環境をなるべく崩さない様にするにはインプラントはかなり有益だと思います。

最初、28人で担いでいたおみこし。(歯が28本なので)(4:46あたりをご確認下さい)

誰かが疲れて倒れてしまいます。つまり、担ぎ手が減りますね。

そうなってしまうと、一人当たりの負担が増えますね。

すると、当然疲れる速度も速くなります。

そこでまた誰かが倒れるのです。

これが口の中でも繰り返されているということ。

当然、残った人数でおみこしを担ごうとしても長時間は無理ですし、残った人数が少なくなればなるほど疲労も大きくなり、バタバタ倒れて、いずれ誰もいなくなるのです。

ブリッジだろうが入れ歯(義歯)だろうが、担ぎ手が減ったことに変わりはありません。

担ぎ手を再び増やすには、インプラントしか今のところないのです。

だから、奥歯がないのであればインプラントをすることをオススメしております。

ちなみに、自分で応急処置(瞬間接着剤等で歯を再セットしようとする)はリスクがありますので、すぐ歯医者さんに助けを求めて下さいね。

上手くいかなくて悲惨なことになります。

まず歯医者さんで応急処置をして、そして、なぜ取れるのかを考え、根本的な解決方法を提示してもらいましょう。

前歯がしょっちゅう取れるあなたは、おそらく上記でお伝えしたように奥歯に歯がない状態だと思うので、きちんとした奥歯を作りましょうね。

そしたら、いつ前歯が取れるか気にしながら、舌で微妙に揺れている前歯をつついて生きていかなくてもよくなりますよ!

それって、けっこう素敵なことじゃありませんか?

いつも言っていることですが、当院はカウンセリングの時間を設けて、歯の根本的な原因をお伝えし、必要であればそこから治療していきます。

歯が抜けてしまって大変な思いをしているのであれば、下記お問い合わせから、いつでもご相談くださいね。

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