まだ若いのに歯を抜くなんて…歯科における蟻地獄の顕著な例を紹介します
こんにちは。
神田中央通りいけむら歯科の池村です。
先日、こんな方が当院にお見えになりました。
40歳前なのに、下の歯は奥歯がなく、上の歯は前歯3本しか残っていないという状況。
さらに無残なことに、残っている数少ない歯も割れているものがあり、抜かないと(割れたヒビを伝って骨の中に口の中の細菌が入ってくるという恐ろしいことが起こるので、割れている歯は抜かないといけないのです)いけない歯もちらほら。
実は、同じように悩んでいる方ってけっこういらっしゃるのです。
まだまだ若いのに歯を抜くなんて、絶対イヤに決まっています。
では、どうしてそんな負のスパイラルに陥ってしまうのか?今回の記事では、その理由をお伝えします。
まだ若いから歯を抜きたくない
冒頭に記載したような状況だったのですが、それでも
「なるべく抜きたくない!」
と当院を受診されました。
この場合、私の考え方として、抜く抜かないは最重要事項ではないんですよね。
そもそも、まだ若く働き盛りなのに、なぜそのように歯が数本しか残っていない口の中になってしまったのか。
そこを考察してからでないと治療しようにも治療計画が立てられません。
歯が悪くなるのにも原因がある
ものごとというのは、原因があって結果があるのです。
結果に対するアプローチ(歯科においては、むし歯で穴があいたところをただ削って詰める・歯石がついているからただ取るなど)だけしていては悪くなる一方です。
この40歳手前にして歯がほぼなくなってしまっている方も、一生懸命真面目に歯医者さんに通ってきたそうですが、これも結果にだけアプローチする治療を一生懸命受けた結果、原因を置きざりにしているので、治療すればするほど歯がダメになっていったのです。
歯が悪くなる原因を突き止めないで、従来型の対症療法のみ選択していくと、この方は50歳前に総入れ歯になってしまうでしょう。
そして、総入れ歯が気持ちよく栄養のあるものを食べられるか、というと疑問が残ります。
そんな想いをしたい方なんていらっしゃらないかと思います。
今まで、きちんと原因を治そうと思ってくれる歯医者さんに当たらなかったことは、この方の不幸ですが、
「きちんと現状を理解して、長期安定する口の環境を整えよう!」
とご自分で覚悟するかしないかでこの方の人生は大きく変わってしまいます。
知らなかった、原因にアプローチする歯医者さんに今までは出会えなかった。
そんな過去は変えられないです。
でも、現在と未来は変えられます。
それは、ご自身の覚悟一つです。
原因を考察してもらえずに、大変な口の中になっている方、結構多いんですよね。
歯医者さんも
「削って詰める・被せるのが自分の仕事だ!」
と思ってらっしゃる方も多いですし。
多少なりと自分で興味を持って、情報収集するのが自分と自分の大切な周りの方の健康を守る第一歩だと思います。
神田・新日本橋駅から徒歩3分 神田中央通りいけむら歯科